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昭和38年(1963)8月、新宿駅地下化と架線電圧1,500Vへの昇圧という京王帝都電鉄(現:京王電鉄)の大転換期に登場した5000系。アイボリーの車体に鮮やかな細い帯をまとった軽快でスマートなスタイルは、近代化を遂げた京王線の新時代を象徴する存在となりました。翌年には鉄道友の会ローレル賞を受賞し、以来、京王の顔として平成8年(1996)まで活躍しました。
令和8年(2026)冬、引退から30年の節目に、KATO初となる京王帝都電鉄(現:京王電鉄)のNゲージモデルとして5000系・5100系を製品化いたします。
京王帝都電鉄5000系の登場

路面電車から始まった“京王帝都電鉄”
日々、多くの人々や車が絶え間なく行き交う新宿。高層ビルが立ち並ぶこの街にも、かつては甲州街道の上を路面電車が走る時代がありました。昭和23年(1948)、路面電車として開業した京王電気軌道と、現在の井の頭線へとつながる帝都電鉄という、二つの鉄道の歩みを受け継ぎ、「京王帝都電鉄」が発足します。発足後も併用軌道の区間は残り、新宿駅付近では甲州街道のうえをゆっくりと電車が走る姿が残っていました。
画像:荻原二郎
グリーンの郊外電車
1950年代の京王線では、戦前に製造された13m級の旧形車両が数多く活躍する一方、正面2枚窓を備えた湘南スタイルの新しい電車も登場し、路面電車の面影を残しながら郊外電車へと変化を遂げつつありました。当時の車両はいずれも緑色の塗装をまとい、「グリーン車」の愛称で親しまれていました。

Tips.京王ならではの馬車軌道

画像:上保光正
京王線で採用されている1,372mmの「馬車軌間」は、前身の京王電気軌道が東京市電(後の都電)への乗り入れを計画していたことから採用された線路幅です。計画は実現しませんでしたが、その軌間は100年以上経った現在も京王線と、京王線と相互直通運転を行っている都営新宿線に受け継がれています。
ちなみに、Nゲージの線路幅9mmは、馬車軌間を縮尺1/150で換算した約9.15mmに近く、軌間でみると限りなく実車に近い寸法となっています。