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KATO初の欧州形

KATO初の欧州形「Nゲージ TGV」

1981年、380km/hの前人未到の記録。

世界最速の称号にふさわしいスピード感と近未来を思わせる鮮やかなオレンジ色のTGV Sud-Estは、東海道新幹線の強力なライバルの登場として日本でも大きな熱狂を生みました。その衝撃と感動を真正面から受けとめた一人が、関水金属の創業者である加藤祐治でした。

当時から欧州への販路拡大も視野にいれてはいましたが、つながりのあったHobbytrain社(オーストリア)には、残念ながらこの「TGV Sud-Estの製品化」については関心を示してもらうことはできませんでした。それでもこの車両が世界の鉄道史に残る価値を持つこと、そして何より「かっこいい」という確信を持っていた加藤祐治は、Nゲージモデルの製品化を決断、実車の登場からわずか2年後の1983年には「Nゲージ TGV」を完成させました。

KATOにとって初の欧州形モデルとなったTGV Sud-Estは、このようなとても強い思いで世に送り出されました。

「会長はさ、“これは素晴らしい列車だ!”って決めたらすごいんだよ。みんなそれに活気づいて、やるしかないなって気持ちになっちゃうんだよね。」と、40年前の当時を知る社員は懐かしそうに笑いながら振り返ります。

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手書きの図面

当時は今のようなCADなどのデジタル技術はなく、図面はすべて実車資料に基づき、手描きで作り上げていくものでした。そこには、当時の社員達の世界最速の列車を「模型化したい」という熱い思いと技術力が込められています。

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欧州市場への参入

販路もままならぬまま製品化に踏み切ったTGVですが、結果的にはニュルンベルク国際玩具見本市での展示などを通じ、その製品の完成度などが評価され、KATOブランドが欧州でも認知されていくきっかけのモデルとなりました。

日本でも人気製品に

欧州市場からはもちろんのこと、初代TGVの製品化は日本国内でも広く受け入れられました。当時、毎月発行されていた「KATO NEWS」にも新製品として大々的に掲載されました。

↑1/160の世界に生み出され快走するNゲージのTGV(1983-10 KATO NEWS No.11)

​1983年10月発行
KATO NEWS No.11の特集ページ

1983年のTGV Sud-Est発売以来、その後もKATOは時代を追うようにしてTGVやユーロスター、タリスなど、国際高速列車たちの製品化をつづけてきました。

しかしながら、年月や生産を重ねるごとに金型も劣化し、生産設備も新たなものへ更新されていきます。

Sud-EstタイプのTGVは、20年前の2000年を最後に生産ができない状態となっていました。

40年の時を越えて蘇る TGV Sud-Est

40年の時を越えて蘇る TGV Sud-Est

それでもなお、日本やフランスのお客様からはもちろん、世界中のファンの方々から「あのオレンジのTGVをもう一度生産してほしい」という声は絶えず寄せられ続けました。特にコロナ禍により実車の完全引退が早まったこと、新たなTGV-Mの誕生などの話題があがり、初代TGVへの多くの声をいただくようになりました。

 

これは“初代TGV“が、鉄道史に残る名列車であることの証明に他なりません。

そしてまた、KATOの歴史にとっても大きな存在であることを皆様から教えていただきました。

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KATOのNゲージ誕生から60周年の節目を迎えた今、

磨き上げた設計技術でTGV Sud-Estが蘇ります。

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製品情報

製品情報

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TGV Sud-Est(シュド・エスト) 10両セット【特別企画品】10-2134 ¥35,000

TGV Sud-Est(シュド・エスト) 5両基本セット 10-2083 ¥20,400

TGV Sud-Est(シュド・エスト) 5両増結セット 10-2084 ¥14,600

全製品DCC対応

※6ピンソケット付のものがM1・M2に適応。

※M2に搭載するデコーダのCV29値の設定を変更し、ヘッドライト/テールライトの制御を反転させる必要あり

製品の見どころ

先頭車両

前面ライト回りを中心に、新規金型で作成。
既存製品よりも更に先鋭的な印象となったライト回りに注目です。

開発中画像

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開発中画像

Sud-Estの特徴である、前面ガラスから屋根にかけての特徴的な形状を再現。

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開発中画像

ヘッドライト点灯状態。
電球色のLEDライトで特徴な3灯ライトを再現。

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開発中画像

テールライト点灯状態。
鋭く輝くライトを再現。

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開発中画像

従来品画像

鋭い印象のライト回りを美しく再現。

連結器カバーは「SNCF」ロゴが配された1980年代中頃の外観を予定しています。

パンタグラフ

​複雑で独特な形状を持つ交流用のパンタグラフを新規で作成。
従来品よりも更にシャープな造形で実車に近い姿を再現します。

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開発中画像

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従来品画像

台車回り

従来製品では客車間の台車は登場当初のコイルばね時代の姿を再現していました。今回の製品では、客車間の台車部分を新規作成。乗り心地改善のために空気ばねに変更された後の姿を再現予定です。

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開発中画像

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従来品画像

​連結機構

連結機構搭載により、迫力の20両編成が可能に。
付属のドローバーを使うことで、実車同様の迫力ある重連運転をお楽しみください。併結時のヘッド/テールライトの消灯も、付属のダミー基板で再現できます。

編成固有の愛称エンブレム

​各編成ごとに与えられていた愛称イラストを印刷で再現。特別企画品は「ROUEN」、通常品の84編成は「DIEPPE」のイラストを美しく再現します。

復刻デザインパッケージ

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従来品画像

1983年(昭和58年)にKATOが初めてTGV Sud-Estを製品化した当初は、基本6両セットと増結4両セットで構成され、パッケージは横長の紙箱でした。今回発売する「TGV Sud-Est(シュド・エスト)【特別企画品】では、ブックケース仕様になるものの、1983年(昭和58年)当時の紙箱をオマージュした特装スリーブのデザインで発売いたします。


​2026年 春

是非ご期待ください。

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Michel Grannec

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