kato-Special Features
長距離鈍行 夜汽車の旅
山陰
写真:吉岡 真一 協力:客車列車の旅(jnrpc.com)
"夜行鈍行"「山陰」は、最後まで残った寝台車連結の夜行普通列車です。一部区間を除き、ほぼ全線が非電化であった1980年代の山陰本線のうち、東半分にあたる京都~出雲市間の386.2kmを結びました。
下り 京都 22:04発 出雲市 9:48着
上り 出雲市 19:09発 京都 5:24着
*昭和55年運行時の時刻
大阪発で福知山線・山陰本線を経由するルートの列車も設定されており、そちらは最終的に急行「だいせん」となりました。そういった優等列車があった状況においても、京都~福知山間の最終列車や、翌朝の倉吉~松江間などの通勤通学輸送などの需要(下り列車の場合)を持った「山陰」は、昭和60年(1985)3月まで運行されました。
模型でたどる「山陰」の旅路
若者たちの旅やビジネスマンの出張の助けとなり、郵便荷物を運び、地元住民の通勤通学輸送を支える。
京都から出雲市までの長い旅の中、"夜行鈍行"「山陰」はそれぞれの時間・地域で様々な役割を果たします。
京都 22:04
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園部 23:11
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綾部 0:16
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福知山 0:36
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鳥取 4:40
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倉吉 5:50
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米子 7:33
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松江 8:28
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出雲市 9:48
近畿~山陰をむすぶ「夜行列車」
京都~福知山間の「最終列車」
機関車の交換
京都からは2台のDD51がリレーし、終点出雲市までを走ります。
DD51 0は、0時36分に到着する福知山駅からバトンを受け取り、終点出雲市までの区間、約9時間を走破します。
地域の物流を担う「郵便・荷物列車」
地域住民の生活を支える「通勤通学列車」
「山陰」の車両たち
「山陰」を編成する客車
「山陰」は荷物車1両・郵便荷物車1両、B寝台車1両、座席車6両からなる9両編成。昭和55年(1980)以降、スユニ61に替わってスユニ50が編成に入り、鉄道による郵便荷物廃止の昭和59年(1984)まで連結されていました。
スユニ50
ベルト駆動式車軸発電機を装備したTR47台車を履いた本州向けのスユニ50を新規設定し単品にて発売。1980年以降、スユニ61からスユニ50へと組み替えられた末期の「山陰」に仕立ててお楽しみいただけます。
写真:RGG
セット構成・編成例
「山陰」の先頭にたつ機関車
京都~出雲市間の区間のほとんどは非電化路線だったため、「山陰」を牽引する機関車は全区間でディーゼル機関車「DD51」が担当しました。
京都~福知山間は「DD51 後期 暖地形」、福知山~出雲市間を「DD51 0 暖地形」が牽引し、福知山では機関車交換のシーンが見られました。
写真:吉岡 真一 協力:客車列車の旅(jnrpc.com)
DD51 0 暖地形
全国各地で活躍したDD51の中でも、非重連形に大別される初期車のグループです。重連総括非対応のため、ジャンパ栓の無いすっきりとした端梁と前面手摺、初期車特有の2枚開きの前面点検扉などが特徴です。
KATOでは、福知山以降の区間で「山陰」の牽引を担ったDD51 0番台を新規製品化いたします。
写真:RGG
製品情報
品番 10-1879 ¥25,300
夜行鈍行「山陰」 9両セット
スユニ50
品番 5141 ¥2,420
品番 7008-K ¥8,800
DD51 0 暖地形
好評発売中
"夜行鈍行"の面影を、ぜひお手元に。
参考文献:
鉄道ジャーナル 昭和51年9月号 特集・長距離ドン行の魅力と現状
鉄道ジャーナル '84 No.214 特集・昭和50年代の鉄道
ジェイ・トレイン 2013 vol.49 特集・夜汽車の時代I 1980's
2024 関水金属・KATO